季節の便り


 2009年8月 夏季号晩夏版


[季節の便り・国分寺崖線(ハケ)の草花](09.8.1.)

みなさん、こんにちは。

1日、東京都殿ヶ谷戸庭園を起点に、国分寺市内の姿見の池(湧水池)~都立武蔵国分寺公園~お鷹の道の草花散歩をしてきました。

殿ヶ谷戸庭園のハケ(国分寺崖線)の斜面では、ヤブミョウガが涼しげな小花と丸い実を付け、木陰の赤い群落は、キツネノカミソリ。鮮黄色の開花寸前の蕾は、キレンゲショウマ。次郎弁天池から再びハケを登って行くと、ヤマシャクヤクの朔果が莢を閉じたままのもの、ザクロのように真っ赤な実を覗かせたものなど思い思いの表情を見せていました。

ヤブミョウガ(藪茗荷) ヤブミョウガ
ツユクサ科ヤブミョウガ属 ツユクサ科ヤブミョウガ属
キツネノカミソリ(狐の剃刀) キツネノカミソリ
ヒガンバナ科ヒガンバナ属 ヒガンバナ科ヒガンバナ属
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) キレンゲショウマ
ユキノシタ科キレンゲショウマ属 ユキノシタ科キレンゲショウマ属
ヤマシャクヤク(山芍薬) ヤマシャクヤク
ボタン科ボタン属 ボタン科ボタン属
ヤマシャクヤク ヤマシャクヤク
ボタン科ボタン属 ボタン科ボタン属
レンゲショウマ(蓮華升麻) レンゲショウマ
キンポウゲ科レンゲショウマ属 キンポウゲ科レンゲショウマ属
オミナエシ(女郎花) オミナエシ
オミナエシ科オミナエシ属 オミナエシ科オミナエシ属
コゴメウツギ(小米空木) コムラサキ(小紫 別名:小式部))
バラ科コゴメウツギ属 クマツヅラ科ムラサキシキブ属

遊女伝説を秘めた姿見の池の周りは、ミゾハギとガマノホの大群落。ガマノホは、茶色の棒状のものが雌花穂、その上に尖がっているのが雄花穂なんですね。

ミソハギ(禊萩) ミソハギ
ミソハギ科ミソハギ属 ミソハギ科ミソハギ属
ガマ(蒲) ガマ
ガマ科ガマ属 ガマ科ガマ属

池に突き出した小枝にカワセミが止まっていました。コンデジを精一杯ワイドにして何とかショットに成功。武蔵国分寺公園では、マツヨイグサの大群落に出逢いました。

カワセミ(翡翠) カワセミ
カワセミ科カワセミ属 カワセミ科カワセミ属
ノカンゾウ(野萱草) ノカンゾウ(野萱草)
ユリ科ワスレグサ属 ユリ科ワスレグサ属
シモツケ(下野) シモツケ
バラ科シモツケ属 バラ科シモツケ属
ギボウシ(擬宝珠) ギボウシ
ユリ科ギボウシ属 ユリ科ギボウシ属
オグルマ(小車) キキョウ(桔梗)
キク科オグルマ属 キキョウ科キキョウ属
マツヨイグサ(待宵草) マツヨイグサ
アカバナ科マツヨイグサ属 アカバナ科マツヨイグサ属
ノウゼンカズラ(凌霄花) ノウゼンカズラ
ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属 ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属
ムクゲ(槿、木槿、無窮花) ムクゲ
アオイ科フヨウ属 アオイ科フヨウ属


[季節の便り・残暑お見舞い](09.8.10.)


みなさん、こんにちは。

先だって訪れた東京の山村、桧原村の「払沢の滝」の蔵出し画像を使って残暑のご挨拶をさせていただきます。

払沢の滝 払子

「日本の滝百選」にも選ばれたこの滝、元々は滝壺に落下する水の形から払子(ほっす)の滝と呼ばれてきました。僧侶の法具として使われる払子の白いヤク(またはウマ)の尻尾の毛の形に似ているということから名付けられたとか。

法具の払子の画像、なるほど払沢(ほっさわ)の滝の水流にそっくりですね。



[季節の便り・路地の草花](09.8.18.)

みなさん、こんにちは。

東京もようやく夏本来の天気が戻ってきました。きょうは町内の路地に咲く草花のお届けです。

母種のスベリヒユ(滑莧)は、菜園の共同作業日のたびに、引き抜いても引き抜いても赤褐色の逞しい茎と緑色の小葉を広げる憎っくき害草。それなのに園芸種に変身したポーチュラカ(和名:花滑莧)は、赤、ピンク、黄色、白地に赤い斑入りと花色も多彩に、道端の花壇を飾る人気草花。この華やかな園芸草花、ひょっとすると先祖返りして、畑荒らしに励んでいるのでは、と一瞬疑念が頭を過ぎりました。

草叢で、やはり色取り取りの花色を見せているオシロイバナ。白花のオカトラノオに代わって、ハナトラノオが薄紅紫色の花穂を付け、ラッパ型の白花はタカサゴユリ。フェンスに日替わりで咲くわが家のノアサガオ、そして穂状の小花はヤブランです。

スベリヒユ(滑莧) ポーチュラカ(和名:花滑莧)
スベリヒユ科スベリヒユ属 スベリヒユ科スベリヒユ属
ポーチュラカ ポーチュラカ
スベリヒユ科スベリヒユ属 スベリヒユ科スベリヒユ属
ポーチュラカ(別名:花滑りヒユ) ポーチュラカ
スベリヒユ科スベリヒユ属 スベリヒユ科スベリヒユ属
オシロイバナ(白粉花) オシロイバナ
オシロイバナ科オシロイバナ属 オシロイバナ科オシロイバナ属
ハナトラノオ(花虎の尾 別名:角虎の尾) ハナトラノオ
シソ科ハナトラノオ属 シソ科ハナトラノオ属
タカサゴユリ(高砂百合) タカサゴユリ
ユリ科ユリ属 ユリ科ユリ属
ノシラン(熨斗蘭) ノシラン
ユリ科ジャノヒゲ属 ユリ科ジャノヒゲ属
ノアサガオ(野朝顔 別名:宿根朝顔、琉球朝顔)
ノアサガオ 
ヒルガオ科イポメア属 ヒルガオ科イポメア属
ボケ(木瓜) ボケ
バラ科ボケ属 バラ科ボケ属
シモツケ(下野) フヨウ(芙蓉)
バラ科シモツケ属 アオイ科フヨウ属
ヤブラン(藪蘭) ヤブミョウガ(薮茗荷)
ユリ科ヤブラン属 ツユクサ科ヤブミョウガ属

[スベリヒユ余聞]強力な繁殖力で農家泣かせの害草ですが、茹でて辛子醤油で食してよし、炒めたり生のままサラダにしても美味の面白い多肉植物。液胞にリンゴ酸を蓄えているため酸味とぬめりで独特の風味、食感が好まれ、ギリシャ、トルコ料理では定番野菜とか。
日本でも昔、お百姓は、地べたを這い回って草むしりした雑草の中からスベリヒユを選り出し、食材にしたそうです。



[季節の便り・東京都殿ヶ谷戸庭園](09.8.28.)

みなさん、こんにちは。

28日、かんかん照りの昼下がり、人影がほとんど見当たらない都殿ヶ谷戸庭園(国分寺市)をぶらりと訪れました。

庭園中央の広い芝生、濃緑の葉を茂らせて点在するモッコクを眺めつつ、木陰の遊歩道を南へ。分岐を左に取ると、国分寺崖線(ハケ)の斜面に広がる花木園。何気なしに目を遣った照り返しの先に“小さな秋”を発見!秋の花ワレモコウが、長い茎先に早くも暗紅色の花穂を付けていました。

ワレモコウ(吾亦紅、吾木香) ワレモコウ
バラ科ワレモコウ属 バラ科ワレモコウ属

竹林への小径を下って行く途中で、ツリガネニンジンの小さな群落と濃赤色のナツエビネにも出逢いました。湧水池「次郎弁天池」に近い竹林と木々が深い木陰を作るあたりでは、花弁を開いたキレンゲショウマが迎えてくれました。

ツリガネニンジン(釣鐘人参) ツリガネニンジン
キキョウ科ツリガネニンジン属 キキョウ科ツリガネニンジン属
ナツエビネ(夏海老根) ナツエビネ
ラン科エビネ属 ラン科エビネ属
キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) キレンゲショウマ
ユキノシタ科キレンゲショウマ属 ユキノシタ科キレンゲショウマ属
オミナエシ(女郎花) オミナエシ
オミナエシ科オミナエシ属 オミナエシ科オミナエシ属
サンザシ(山査子) サンザシ
バラ科サンザシ属 バラ科サンザシ属
オオカッコウアザミ(大霍香薊 別名:アゲラタム) オオカッコウアザミ
キク科アゲラタム属 キク科アゲラタム属



♪BGM:E.Satie[ジムノペディ1]arranged by Pian♪

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